2019年2月17日日曜日

天下統一の仕上げ

 今週は休載だったので、先週号のセンゴク権兵衛の感想。

 仙石隊が進むのは東海道。
 北条は小田原を中心に百五十以上の支城群を網の目に張り巡らしている。その中で東海道筋で敵を阻むのが山中城。東海道を取り込み、まさに道を塞いでいるのだ。

 山中城では普請が急いで進められていた。城将は松田康長、兵や民を言葉で鼓舞していた。だが、それは空言。その内情は非常に厳しいものであった。
 松田以下、城の者達は皆死ぬ覚悟であった。ここで奮戦し、玉砕し、有利な和睦条件を引き出すのが狙いであった。そして、悪逆の道ではない、北条の繁栄の為だと言う。

 北条氏勝はそう、氏直に報告した。氏直は奉謝の意を告げるのだった。

 一方大阪では、沼田で流言をした辯士衆に官兵衛が接触していた。
 なるべく力攻めでは無く、相手が自壊しての勝利を望んでいた。それは勝利の後の統治を考えてのことであった。その為、辯士衆に暗躍して欲しかったのだ。
 辯士は快諾し、豊臣より北条を批難させるよう、関東へと旅立つのだった。

 豊臣の準備は万全であった。諜報により大方の支城が把握されていた。すべてが数字で表わせ決定できるまさに、数の戦である。
 天下人には将兵と数字が同義になるのだろう。

 そして天正18年2月、諸将が出陣する。その数、19万。
 秀吉が出陣するのは3月朔日の事である。総兵力は22万。空前絶後の動員であり、まさに戦国時代の終幕を象徴するものであった。

 仙石隊が含まれる東海道の先手は家康と秀次。嘗て長久手で戦った両者である。総兵力は7万。一方北条の山中城には、松田康長と北条氏勝を始めとする5,000弱であった。

 秀次は鼎の軽重を問われると言い、力攻めを希望する。そして兵を鼓舞するのだった。一方の家康は秀次の意向に従う模様。
 そんな中、権兵衛は秀次を支える事に尽力しようと考えるのであった。


 家康との対面があるかな?と思ったけどありませんでしたね。普通に軍勢に混じってたし。
 いよいよ、決戦ですが。官兵衛は裏で暗躍ですね。ただ、過去編を見ていると上手くいかなさそうですけど。それでも結果は官兵衛の思惑通りなのかな?
 次回から山中城の激闘ですけど、そこが終わるとこの方面だと戦いらしい戦いは無いんですよね。他の支城群の戦いも見せるのかな?水攻めの忍城とか根切りの八王子城とか色々ありますし。もしかしたら伊達政宗も顔をだすかも。
 ともかく、権兵衛の挽回から目が離せません。

2019年2月3日日曜日

新たな第一歩

 先週と今週のセンゴク権兵衛の感想。

 旧臣を集める為、美濃へと戻った権兵衛。しかし、その事を知らぬ一団が京にいた。
 鷲見藤兵衛達であった。権兵衛に協力する為に集ったのだが、肝心の権兵衛がいなかったのだ。
 京で、高野山の無用ノ介こと岡田平内とも合流したが、依然権兵衛の行き先は分からなかった。

 なんとか、美濃に辿り着き合流出来た藤兵衛達。
 集まった者たちを前にして権兵衛は感謝する。そして、言う。それに報いる為にも一緒に戦をしようと。
 その言葉に皆奮い立った。

 旧臣も新参も皆、戦支度を始める。軍資金は少ないので鎧は修繕して使う事になる。

 藤に手伝って貰い、具足を着ける権兵衛。そして、思い出す、信長が言っていた言葉を。「この時代を好いておる」、権兵衛はその言葉を理解したのだ。


 いよいよ、権兵衛は出陣する。無の旗を掲げ、付き従うは三十騎である。
 そんな彼らが最初に向かうは岐阜城。権兵衛が戦国の世に足を踏み入れた地である。
 
 稲葉山での戦を思い出す権兵衛。生きると言い、我武者羅に戦った。
 そして信長の配下になった。信長の先は光り輝いていて、兎に角それに向かって走っていた。皆が信長に憧れ付き従った。反面、重臣には重荷になったようだが。
 そんな事を配下に語り、次は桶狭間の道を辿る為、清須に向かう。

 清須から熱田神宮に向かい、参拝する。そこで今度は秀吉との思い出を語る。
 最初は好きでは無く、秀吉も嫌っていた。しかし、半兵衛に面白がられ、分かり合い、数多の死線を潜り抜けた。
 そして、その中で秀吉の凄さを実感するのだった。
 常に先々まで見通し、策を巡らせる強かな人物。そして、権兵衛は信長亡き後も考えていたのでは、そう推察する。
 そして、自分が出世したのは秀吉のお蔭であり、その命令を破ったから失敗し浪人になったのだ、そう語る。
 配下が言う、何故命令を無視したか?と。
 権兵衛は色んな理由はあるだろう。しかし、結局のところ稲葉山の頃から何一つ変わってないのだろう、そんな事を言うのであった。

 この昔話も無になる為であった。無になって、新たな第一歩を行く為であった。


 相変わらず、変わってないようで変わったようで変わらない権兵衛ですね。やっぱり変わったのかな?
 戦国を憎んでいると言った秀吉とは真逆の事を思っているのは、少々不安な感じもします。と同時に、秀吉と信長もまた違って来た、って感じですかね。このあたりの不穏な描写は関ヶ原に続くのかな?そこまで連載続くか分からないけど。

 回想しつつ、新たな決意をする権兵衛。この後は家康と会うのかな?まぁ、陣借りするはずなので次回がそうかな?三方原の回想も楽しみです。