2017年11月26日日曜日

生き残る本能

 今週と先週のセンゴク権兵衛の感想。


 家久は軍を渦のように動かし仙石隊を追い詰めていく。
 その中心、先端を家久自ら士気し権兵衛らを絡め取る。
 権兵衛は絶体絶命の危機に陥っていた。

 一方、元親はその渦から外れていた。配下の者は権兵衛を卑怯者と言い、このまま退却するよう求めた。そんな彼らを元親は一喝し、卑怯でなければ生き残れると言う。そして、生き残る為に退却を決定した。

 後ろには家久、前に屈強な島津兵。権兵衛は何とか突破を試みるも、彼らに組み伏されてしまった。

 家臣達は何とか主君の権兵衛を助けようとする。だが相手は島津兵、そう簡単にはいかなかった。だが、しぶとい権兵衛は自力で振り解く。
 しかし、既に理性を失ったか、久次を味方と解らず斬ろうとしてしまう。何とか、砂治や覺右衛門が止めるが。今度は家久に向かって走り出してしまう。
 乱心したか。いや、今の権兵衛は生存の本能だけで動いている。それを知っている家臣達は、戸惑いつつもこれに続く。

 家久は、向かって来た権兵衛を討とうとした。しかし何と、背後から元親が攻撃してきたのだった。権兵衛を助ける為か、いや違う。家久は気付く、この渦の中心こそが脱出口であると。



 元親が加勢かと思ったら、そうじゃないんですね。二人共、そこが脱出口と考えた訳ですね。権兵衛は野生の勘ですけど。
 必殺の家久に対し、生き残る勘に長ける権兵衛。そう言えば、引田の戦いでも元親の必殺の策から逃げおおせてましたね。そうすると何か因果がありますね。
 いよいよ大詰めですね。次回も楽しみです。

2017年11月12日日曜日

それぞれの決断

 今週は休載だったので、先週のセンゴク権兵衛の感想になります。


 退却を決めた権兵衛。そこで次の字は組織的な退却を進言する。しかし、権兵衛は最早そんな事が出来る時では無いと考えた。そして、各自思いのままに逃げるよう下知するのだった。
 そんな権兵衛を見て次の字は愚将だ、と言った。しかしそれでも権兵衛を慕うなら共に逃げよと言い、自分も従った。


 一方、信親は防戦一方であった。はぐれた四郎を探すが、兵より無残な姿となったと聞かされた。
 此処が最期と思ったか、父の信親に逃げるよう兵に伝言を頼む。兵は戸惑うが、自分もじきに逃げると言って兵を行かせた。

 信親は自分は大将の器では無いと言う。それは逃げるべき時を間違えたからだ。
 しかし兵は言う。最期の時にも従う者達がこんなにいると。

 彼らは土佐者の意地を胸に、島津に最期の突撃を敢行した。
 兵の三割がなくなれば壊滅する。そんな中、信親隊は千のうち七百余りが討ち取られた。
 そして信親もまた、討ち取られたのであった。


 権兵衛と信親、対照的な場面ですね。大将は必ず生き残るもの、ってのが思い出されます。
 四郎は……討ち死になのかな。まさか生きてるって事は無いよね。寂しいですね。

 これで戸次川の戦いも終局。権兵衛解任後の九州は簡単に済ませるのかな。
 センゴクの物語も最後が近づいている気がします。