2019年11月24日日曜日

無用から有用へ

 センゴク権兵衛、先週と今週の感想。

 付け入りする為に、門を探す権兵衛率いる仙石隊。しかし、鈴の陣羽織の所為で敵が集まってしまう。

 敵将、笠原は立ち尽くす。そんな彼に部下の須田は狙撃手がいるから下がるよう進言する。しかし、笠原は狙撃など当たらぬと言い、須田に民兵の指揮に戻るように言う。
 須田は言う。我々は東国しか知らぬ、と。
 天下には名もなき強兵がいる。民兵の中に武士を凌ぐ者がいたり、才が有っても名や富を求めぬ者、忠義心すら持たぬ者。そんな者たちがいる。
 須田は続ける、何故大砲手が撃たれたかと、何故今旗本衆が苦戦しているのか、と。
 銃声が響く。今度は笠原の隣の者が撃たれた。
 このままでは付け入りが成功してしまう。須田は進言する、閉門すべきと。
 笠原は反対する、旗本衆を見捨てられぬと。しかし、付け入りは目前、そして旗本衆も自分たちを見捨てて閉門を求めた。
 須田は決断出来ぬ笠原に代わり、下知をもらったと言い閉門を指示する。須田は切腹する覚悟であった。
 身動きの取れぬ権兵衛。閉門の声を聞き仙石隊は門に向かう。しかし、及ばず門は閉じられた。
 笠原は思う。これでは畜生の合戦ではないかと。
 
 門を閉め閂を掛ける。その兵を襲うものがいた。閂は外され、更に兵が襲われる。
 そう、岡田が侵入に成功したのだ。門内は曲者騒動が起き混乱する。岡田は閂を閉めようとする兵をさらに襲う。
 果たして、門は開かれた。
 森と鷲見達が門内に突入する。岡田を助け、声を掛ける。有用ノ介殿、と。

 森と鷲見が突入した。しかし、先駆けの経験も少なく二人とも躊躇する。
 そんな二人に傷付き休んでいた岡田は一喝、二人は覚悟を決めて先駆けする。

 敵の笠原は気落ちしてしまう。須田は彼を守りつつ、励ますのだった。

 付け入り成功。しかし、権兵衛の下には敵兵が沢山集まり身動きが出来なかった。
 そんな中、才蔵が敵を蹴散らし権兵衛に近づいた。才蔵は権兵衛と槍を交換する。そして城攻めは好かぬ、と言い先に帰ってしまった。
 
 実際にはケガの状態が悪かったのだ。仕寄りで休んでいると、治療担当の善覚と右筆の吉野が現れた。善覚はケガの状態に驚く。そして吉野は首級を上げた才蔵名を書き留めようと、名を聞く。しかし、才蔵は興味が無いのか、沢蟹が首を切ったでもしとけ、と言い二人に合戦に戻るよう言ったのだ。

 堀の陣から虎口攻めを眺めている秀吉。たかが虎口一つの為、そう思う秀吉に記憶が蘇る。
 たかが試し合戦の為に一人で頑張る権兵衛。秀吉は思う、そのたかがを頑張ったから今の自分があるのだと。
 秀吉は物見台を降りるのであった。

 息の上がり始めた権兵衛。虎口攻めは部下達に任せようとした。しかし、声が聞こえた。今は亡き者達の声であった。
 気合の入り直した権兵衛は、虎口へと走って行く。

 対岸から援護していた堀監物達にも付け入り成功が見えた。
 監物は伝令を出す。久太郎に早川に鈴の音鳴り響く、と。


 と言う事で付け入り成功ですね。無用ノ介が有用ノ介って呼ばれるのがいいですね。
 そのあとの鷲見と森村のズッコケぶりも。
 本当に仙石隊の力を結集した戦い。権兵衛も亡くなった者達の声を受け、突入しましたね。このままあっさり陥落か、それとも最後に笠原が立ちはだかるのか、楽しみですね。
 あと、秀吉は心境変化したのかな?物見台を降りた後どう行動するのかな?気になりますね。

2019年11月4日月曜日

合戦の炎

 センゴク権兵衛、153話154話の感想。

 秀吉は堀秀政陣から早川口の攻防を見ていた。そこに堀隊から報告があった。
 それは撤退の報告であり、殿軍の仙石隊が虎口攻めをしている報であった。
 秀吉は権兵衛が死ぬ気であると思った。そして、忠臣の死となり士気も上がる、そう考えた。

 が、当然権兵衛は死ぬ気ではなかった。かつて秀吉が言った、死を越えることが生きると言うこと、その言葉で皆を奮い立たせていた。権兵衛は金ヶ崎を思い出していたのだ。

 総攻撃を求める北条兵。しかし、正厳は敵の思惑が付け入りと見抜いていた。外枡に造兵し、横矢にて射ち崩そうとした。

 指揮を本間に任せ、権兵衛と才蔵は前線に立ち、槍を振るう。
 そんな中、妙算は敵将を狙う。盾を背負った、渡邊中野青江の三人に敵将の抑えを委ねる。
 混戦の中、権兵衛と才蔵は息を合わせて戦い押していく。
 それを秀吉は驚きの顔で見るのだった。すぐに戦況を分析し、思い直す。
 権兵衛が死ぬつもりでなく、付け入りするつもりだと。

 外枡の兵が戻り始めた。しかし、権兵衛達も後詰が増える。突撃の頃合いである。そして、それは外で見ていた秀吉も同様であった。そして秀吉は懐かしい合戦と述懐するのだった。
 秀吉の思う時と同じくして、仙石隊は突撃を掛ける。先制は仙石隊の五人、槍を飛ばして敵の鉄砲斉射を止める。
 妙算が威嚇発砲をする隙に盾を背負った三人が敵将に迫る。足止めしている間に才蔵が敵将に相対する。
 鷲見親子の元に飛んで来たのは敵将の首。二人は将が討ち取られた事を大声で叫ぶ。
 指揮する者が討たれ狼狽える処に権兵衛達は更に突撃する。


 仙石隊の面々の活躍もあり、攻勢が続きます。北条方は後手後手に成りましたね。このまま虎口陥落でしょうか?もう一波乱ありそうですけど。権兵衛と正厳の一騎打ちとかありそうですし。
 秀吉は往年の熱が戻って来ている感じですね。この辺が権兵衛の復帰フラグなんでしょうか。別のフラグも立っていたら不安ですけどね。
 いよいよ大詰めって感じです、次回も楽しみです。