2018年12月16日日曜日

過去から現在へ

 今週のセンゴク権兵衛の感想。

 城門の前に現れた景虎。彼を討ち取りさえすれば戦は終わる。
 しかし氏康は躊躇する。悪逆は一代に一度限り。すでに氏康も氏政もした後である。
 氏康は抜け駆けせぬように兵に命じる。しかしその心は、血気に逸った兵が抜け駆けする事を願っていた。

 だが、誰も手を出さなかった。
 それを見た景虎は、折り目正しい国。そう見た。
 武田の後詰も迫っている中、景虎は若宮八幡宮に参拝の後、撤兵する事を決める。
 北条もまた強し、そう認めたのだ。

 長尾が撤退し、戦地を検分する氏政。そこに幼子が現れる。幼子は感謝を言うが、氏政は寧ろ己の無力を感じる。そして北条を嫌いにならないでくれ、と言った。
 だが幼子は嫌いにならないと言い、そして北条は立派な国だと言う。
 氏政は涙を流しながら、そうだと言う。


 立派な国。そのような体裁にて国を守ってきた。
 そう氏政は氏直に言った。
 晩年の氏康は心身が消耗し、子の区別も付かなかった。正しきによって悪逆を破るには倍の労苦を必要とする。氏政もまた心身を消耗していた。
 氏政は虎の印判と代々の悪逆の起請文を氏直に渡そうとする。しかし、それと引き換えに豊臣との徹底抗戦を求めるのだ。


 もっと続くかと思ったら、これで過去編は終了みたいですね。また何処かで描かれるといいんですが。北条ってなかなか主役になれないからね。特に二代以降。
 氏政の正しさと悪逆を屠りたい心が、徹底抗戦に繋がっている感じですね。同時に不器用さもありますね。
 そんな氏政に対して氏直はどうするか、気になります。
 とは言え、歴史としては結果は出ています。そこまでのドラマ、早く見たいものです。

2018年12月9日日曜日

覚悟の籠城

 今週と先週のセンゴク権兵衛の感想。

 永禄二年。この数年は干魃や飢饉が相次いでいた。その為氏康は氏政に家督を譲る。
 しかし、虎の印判は独断で使わぬよう言う。長尾景虎は三国同盟の後ろ盾にて籠城でやり過ごす。そう考えていたのだ。

 だが、翌永禄三年桶狭間の戦いにおいて今川義元死亡。干魃からの復興中、代替わりしたばかり、そんな中での後ろ盾の喪失である。
 そう長尾景虎にとっては天が味方したのだ。彼は言う、飢餓を如何にする解決策は合戦だと。
 遂に景虎は関東へ出陣する。

 関東の民達は禁制を貰うべく、氏政の元に集う。僅かな金を掻き集め氏政に嘆願する民達。その中には小さな子供もいる。氏政は感激するのであった。
 その事を聞いた氏康はすぐさま氏政の元に行く。そして、籠城以外認めないと言った。だが氏政は無言で氏康の手を払い除けた。

 氏康は例え民を見捨てても法の越度では無いと言う。しかし、氏政は納得できない。
 更に続けて氏康は言う。公正や応穏はあくまで統治の為で民を慈しむ為では無いと言う。家祖宗瑞はそうでなかったが、自分たちは家祖に遠く及ばない、だからこそ割り切らなければならない。そして言う、その宗瑞に匹敵するのが景虎だと。

 関東に出陣した景虎。上野国を皮切りに続々と関東の諸将を味方に着ける。そして沿道の村々を焼き捨ててく。

 氏政は涙を流してこの報を聞いた。そして虎の印判の神水を飲むのだった。
 一方氏康は村が焼かれた報を聞くたびに顔に傷を付けていった。村一つに付き傷一つである。
 彼ら親子は不退転の決意で籠城するのであった。

 そうして小田原城を包囲する景虎。北条が挑発に乗らぬと見ると、村焼きをやめさせる。そして今度は小田原城の門の前まで進み、悠然と酒を飲み始めるのだった。


 遂に氏政登場ですね。強面ですけど情に篤い人みたいですね。今回の話からすると、秀吉に降伏は出来ないのでしょうかね。すでに虎の印判も使っているし。
 氏康は現実路線って感じですね、簡単に情に流されない人ですね。だからと言って納得してる訳では無いので傷を付けているのでしょうね。
 そして、景虎。今の所、肩透かしを食らっている所ですね。折角、強いと聞いてきたのに。このままだと失望しそうですけど、まだ分からないかな。次回に期待ですね。
 
 と、若干謙信の過去編にもなって来ましたが、北条過去編この後も楽しみです。まだまだ長くなりそうですし。