2019年9月29日日曜日

到着した援軍

  センゴク権兵衛、149話と150話の感想。

 搦手門から旗本衆が出撃し、仙石隊に襲い掛かる。
 が、権兵衛達も予測していた。第二陣の牢人衆の窪と臼田がこれにあたる。
 戦場には新たな敵の襲来を告げる声が響き渡った。
 権兵衛は更に牢人衆の渡邊や小川を搦手へ差し向ける。混戦状態を狙い、突撃をする牢人衆。しかし、北条は歩兵を左右に分け、背後に潜んでいた鉄砲隊の射線を開けた。牢人衆は勢いを止める事が出来ず、鉄砲の一斉射撃の餌食となってしまった。
 その音は権兵衛達の耳にも聞こえていた。
 牢人衆は立てる者だけで追撃をしようとする。しかし、北条は素早く撤兵し、門を閉じてしまった。後は門や土塁の上から弓や鉄砲が降り注ぐのみ。牢人衆の挑発にも乗らなかった。
 付け入り策は不首尾。もはや撤退を考えなければならなかった。
 しかし、敵の笠原にはさらに策があった。彼の命令で第三の門が開かれる。

 伊賀忍の仁江が木に登り、早川口を見ていた。彼は、土塁上の盾の影にいる者が乱波と勘づく。そして何か小細工があると。
 笠原の合図で、土塁上の者たちが動く。彼らはなんと、盾を持ち上げ、下の堀へと落としたのだった。そうして出来上がったのは橋。その堀奥には門。そう、それまで水堀だった所が橋となり、道を作ったのだ。
 仁江は兵が渡れたのは、水堀底に石柱があり、それで支えていると推察。仁江はすぐに木を降り然る者に報せる為に駆け出す。
 浮き橋を渡り、桝形の外から虎口に蓋をせんと動く北条兵。これに当たるは桝形の外にいた本間隊である。彼は、自分たちが防ぐから全兵退くべし、そう諸隊に伝えるよう命じる。当然、これに批判的な者もいた。しかし本間は、権兵衛が相貌を信じると言った、かつて同胞を見捨てた卑怯者の面を、そう答えた。
 全軍に退くべしの言葉が伝わる。仙石隊では、本間が頼りにならないと思っていた。そして、戸次川の事が思い出された。早く退くべきだと。
 混乱するなか権兵衛は心を落ち着かせる。そして、気付く。新たな付け入り先が出来たのだと。
 本間は決死の覚悟で敵と対峙する。皆、失敗してここにいる。誰か一人でも生還し、名を上げたら、他の者たちも挽回される。全兵討死の覚悟を持って敵に突撃しようとした。
 その時、肩を叩く者が。可児才蔵である。本間はその顔をみて猛者の相貌と言う。
 才蔵は礼を言い。さらに言う。全兵討死じゃなくて、全兵討ち取りだ、と。

 
 と、言うわけで、いよいよ才蔵が登場ですね。寝過ごした所為ですけど。ここまで、第二、第三の門と笠原の思惑通りでしたが、いよいよ挽回の時、って感じです。
 やはり旗本衆は統率が取れていて手ごわいですね。そしてまさかの橋の出現。青天の霹靂ですよ。まさかこうするとは。
 あと、仁江がまさかの再登場。情報を伝えに行った相手はやっぱり権兵衛なのかな?もしくは今回の才蔵かも。まぁ来週くらいに明かされるのかな?
 かつての敗北と似た状況に成り始めましたが、反撃の狼煙が上がったみたいで楽しみですね。
 そういえば本間さんって佐渡の本間だったんだ。驚きました。
 とは言え、花の慶次で出てたな、って知識しかないけど……
 

2019年9月8日日曜日

仙石隊の連携

 今週のセンゴク権兵衛の感想。

 先駆けるのはサジ。矢や鉄砲玉が飛び交う中進む。敵は盾ごと壊すように撃ってくる。しかし、ほとんどが百姓兵。無駄撃ちが多かった。
 そんな中、松原が搦手門を発見する。それを聞いたサジは汀に権兵衛への伝令を頼む。別門の発見と、土塁の上は百姓兵。正規兵は別門に潜んでいる、と。

 権兵衛は大筒の囮となっていた。ただ、腰が抜けているので坂本に支えられているのだった。
 射角に入った事を確認した妙算は相原に合図の旗を振らせる。
 それを見た奥田兄弟が火矢を大筒に向かって放す。
 間一髪だった。敵の砲兵達は火蓋を切る所だった。火矢を見て狼狽える砲兵。そこにすかさず妙算は射撃した。弾は見事に大砲手を撃ち抜くのだった。
 権兵衛は野崎に太鼓を打ち鳴らさせる。総攻撃の合図だ。全軍が虎口に殺到する。

 北条方は混乱に陥った。組頭の須田は訓練通りと落ち着かせようとするが、やはり民兵。正規兵のように統率することは叶わなかった。
 だが、この時を正厳は待っていた。弱き民兵の守る虎口に敵が殺到する時を。
 搦手門を開け、正厳の旗本衆が権兵衛の背後を付かんとしていた。


 緊迫した戦いが続きますね。
 今回は仙石隊の連携が非常に多く出てきますね。突入前に名前を呼ばれなかったからか、次々に名前(あだ名)で呼ばれます。なんだか良いですね。
 戦況は、権兵衛の考えた通りに進んでいますが、しかし無事に正厳の兵を撃退出来るのか?他の牢人衆は?可児さんの出番は?たぶん、一筋縄ではいかないと思います。
 次回も楽しみです。