今週のセンゴク権兵衛の感想。
権兵衛への処分は決まった。
では、共に戸次川を戦った者らはどうなったか。
大友義統は府内へと帰ると、豊後を捨て豊前へと逃げた。
間諜をしていた斎藤は、兵から四郎の髻と最期を聞く。そして彼も府内から逃げる。その後の仙石家と長宗我部家の仲を案じながら。
元親は伊予の日振島まで逃げていた。
その元親の元に、信親の妻が現れる。家臣達を追悼していた元親は、彼女に自分の所為だと言い、恨むなら自分を恨めと言う。
彼女は仙石の所為だ、なぜ奴の所為にしないと言う。
元親は答える。共に戦場に立った者を悪く言えない。それに他を慮るのが大名であると。そして信親こそ、そう考えるだろう。信親の為にこそ、他を恨まないと諭すのであった。
一方、大勝した筈の島津は勢いを無くしていた。
神降りした後の家久は気が抜けてしまうのだった。
だからこそ、家臣は何故神降りしたのか疑問であった。神降りしなくても、態勢を立て直せば勝てたのにと。
家久は思う。戦なき世が近づいていると。それは仙石も同じであって、最後の戦を戦おうとした熱気に釣られたのではと。
局地戦では島津の勝利である。しかし大友家の抵抗は強く、寧ろ戦線の伸びた島津の方が不利になりつつあった。
これにて戸次川の戦いの幕は降りたのである。
勝利したのに、先の展望は明るくない島津軍。そして家久も太平の世への寂しさがあったんですね。どこか似た者同士なのかも。
そう言えば、遊撃部隊だったけど全く出番の無かった義統のその後が出てますね。
いろいろ残念だけど、粘り強さはある気がします。
さてこの後の対島津戦はどうなるのか。権兵衛の出番は?
今後も楽しみです。
2018年1月21日日曜日
振り出しに戻る
先週と今週のセンゴク権兵衛感想。
黙々と飯を食べる権兵衛。その傍らの藤は平静を保とうとするが、動揺を抑える事が出来なかった。
そんな中、侍女が現れる。藤に鏡の売却を尋ねる為だ。藤は売却すると言い、そして権兵衛に武具をどうするか聞く。権兵衛は少し待ってくれと言うと、藤は激昂してしまった。
孫曰く、藤にとっての鏡は権兵衛にとっての武具と同じだと。
それを聞き、権兵衛は手入れが終わったら売却する、と藤に言うのだった。
一方、大坂城では秀吉が此度の不始末に激昂していた。
その怒り狂う様に奉行らは皆、権兵衛に厳罰が下ると考えていた。
だが小一郎だけは違った。その怒りに嘗ての情があると見て厳罰にならないと考えた。
権兵衛への処分は改易に決まった。
奉行達は意外に軽い処分と訝しんだ。そんな中、三成はあの怒りは演技では無いかと察する。
元々、島津との火種を作ること期待して権兵衛が派遣されたのだ。また、徳川との情勢変化で本隊の九州派遣も遅れた。だからこその、処分決定では、と。
三成の推察は当たっていた。秀吉はどう転んでも良いようにお金の工面をしていた。そう小一郎に言う。しかし、小一郎は渋い顔をする。権兵衛に対する情が無く、子飼いは銭には換えられぬ、と言う。そして、自分しか諫言出来る者がいないと。
秀吉はそれを聞き、利休に権兵衛の事を逐一報告するよう命ずる。
仙石家を畳む日が来た。
他家へ婿養子になる孫を始め、家臣たちもそれぞれ新たな道を歩む。
戦傷を負った久次へ権兵衛は書状を送る。彼はその後、後藤又兵衛と共に戦ったり水野家の客分になったりした。そんな中でも仙石家との誼は続いたと言う。
覺右衛門はその武勇から前田家に仕えるようになる。
藤は髪を切り、権兵衛は頭を剃る。
何も考えずにここまで来て、戦い、破れ、失った。
二人は何もないところから再び歩き始めるのだった。
と、言うわけで権兵衛は再スタートですね。
そう言えば、センゴクの各部は十五巻刻みになっているけど、そろそろ終わりも近そうなのかな。刊行予定から考えると4巻分が小田原で終了するのかな。
その先があるのか無いのか、楽しみにその時を迎えたいですね。
あと、豊臣家の崩壊の萌芽が見られたり。天下人としての意識の変化、周りの考えなど秀吉の、豊臣の天下が長くないと印象付けてますね。この当たりも権兵衛の物語の先を期待してしまいますね。
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