2019年12月15日日曜日

最後の戦いへ

 先週と今週のセンゴク権兵衛の感想。

 遂に権兵衛達も第三の門から突入を開始した。
 土塁の上にいる北条の民兵たちは混乱する。そんな中、老兵が勇気づける為に家族や好いた女子が敵に蹂躙されるぞ、と言う。
 焚き付けられた若者が飛び降り、権兵衛を狙う。しかし、権兵衛の槍の一閃で斃れた。
 
 先を行く、森と鷲見。その眼前に現れたのは正規兵200前後。恐らく、第二門から駆け付けた兵だ。
 鷲見は、大声で黄母衣衆が後詰に来ると嘯いた。
 これを聞き、正規兵の隊長は武装解除をした。

 権兵衛も合流し、正規兵の居る右では無く、左へと進軍を開始する。それを阻止する為に敵の民兵は次から次へと飛び降り、権兵衛を狙う。
 しかし、権兵衛にやられてしまう。権兵衛は逃げるように言うも、敵は向かってくる。
 権兵衛の脳裏には葛と四郎が過る。自分は何と戦っている、誰を殺したのか。
 それは昔の自分。権兵衛の脳裏に稲葉山での戦いが過った。

 さらに進むと二手に分かれていた。権兵衛の勘は行き止まりと告げていた。
 ここは馬出しで、城内と繋がっている木橋が落とされている。そう権兵衛は判断した。
 権兵衛は決断を下す。堀を登って進む事を。
 権兵衛は祈る。これが最後の戦いにならんことを。


 黒川、古屋、太田の三人で階段を組ませる。兵達も赤土に慣れたはずなので上手く上がれるはずである。
 階段が組み上がるまで権兵衛は皆に言った。堀の上は民兵ばかり、逃げる者は逃がし、来る者は叩き落す。そして手強き者のみ討つように、と。
 殺め過ぎれば敵は足掻く、優し過ぎれば味方に隙が生じる。難しいが、既に失敗と内省で分別が備わった。自ずと最善の道が見える。そう言ったのだ。
 
 人と盾で組んだ階段を駆け上がる権兵衛達。妙算も鉄砲で援護する。
 上った先に更に土塁がある。権兵衛は槍を使い、飛び、民兵ひしめく堀の上に降り立った。そして、権兵衛を守るために配下の者達も次々に飛び、堀の上に飛び立つ。
 槍を振り回し、兵を蹴散らす権兵衛。正面からの弓矢も難なく、盾で防ぐ。
 更に敵の鉄砲も配下との犬槍で発射の前に潰す。
 槍を飛ばした為、刀に持ち替える権兵衛。介者剣法で赤土の上で飛び跳ね、敵を蹴散らしていく。

 権兵衛の快進撃に対し、敵大将の笠原は差し違える覚悟で出陣しようとした。しかし、配下の須田に止められる。槍を奪い取り、須田は言った。自分は合戦しか知らないけど、貴殿は政を知っている、と。
 笠原を生かす為に、須田は堀の底に彼を落としたのだった。


 混乱、狂気の戦場って感じですね。同時に、ここが最後の正念場、でしょうか。
 ……まぁ、この後も戦は続くんですけどね。まだ20年以上先かね。

 久しぶり過ぎる稲葉山と介者剣法ですね。堀久太郎は死にそうですけど。本当、最終回が近い感じがします。ここの戦いが終われば、開城まで戦いはないですからね。

 須田はカッコイイですね。笠原はどうするんだろう。父親が松田なら、ここから降伏工作が始まるのかな?
 とにかく、次回も楽しみです。

2019年11月24日日曜日

無用から有用へ

 センゴク権兵衛、先週と今週の感想。

 付け入りする為に、門を探す権兵衛率いる仙石隊。しかし、鈴の陣羽織の所為で敵が集まってしまう。

 敵将、笠原は立ち尽くす。そんな彼に部下の須田は狙撃手がいるから下がるよう進言する。しかし、笠原は狙撃など当たらぬと言い、須田に民兵の指揮に戻るように言う。
 須田は言う。我々は東国しか知らぬ、と。
 天下には名もなき強兵がいる。民兵の中に武士を凌ぐ者がいたり、才が有っても名や富を求めぬ者、忠義心すら持たぬ者。そんな者たちがいる。
 須田は続ける、何故大砲手が撃たれたかと、何故今旗本衆が苦戦しているのか、と。
 銃声が響く。今度は笠原の隣の者が撃たれた。
 このままでは付け入りが成功してしまう。須田は進言する、閉門すべきと。
 笠原は反対する、旗本衆を見捨てられぬと。しかし、付け入りは目前、そして旗本衆も自分たちを見捨てて閉門を求めた。
 須田は決断出来ぬ笠原に代わり、下知をもらったと言い閉門を指示する。須田は切腹する覚悟であった。
 身動きの取れぬ権兵衛。閉門の声を聞き仙石隊は門に向かう。しかし、及ばず門は閉じられた。
 笠原は思う。これでは畜生の合戦ではないかと。
 
 門を閉め閂を掛ける。その兵を襲うものがいた。閂は外され、更に兵が襲われる。
 そう、岡田が侵入に成功したのだ。門内は曲者騒動が起き混乱する。岡田は閂を閉めようとする兵をさらに襲う。
 果たして、門は開かれた。
 森と鷲見達が門内に突入する。岡田を助け、声を掛ける。有用ノ介殿、と。

 森と鷲見が突入した。しかし、先駆けの経験も少なく二人とも躊躇する。
 そんな二人に傷付き休んでいた岡田は一喝、二人は覚悟を決めて先駆けする。

 敵の笠原は気落ちしてしまう。須田は彼を守りつつ、励ますのだった。

 付け入り成功。しかし、権兵衛の下には敵兵が沢山集まり身動きが出来なかった。
 そんな中、才蔵が敵を蹴散らし権兵衛に近づいた。才蔵は権兵衛と槍を交換する。そして城攻めは好かぬ、と言い先に帰ってしまった。
 
 実際にはケガの状態が悪かったのだ。仕寄りで休んでいると、治療担当の善覚と右筆の吉野が現れた。善覚はケガの状態に驚く。そして吉野は首級を上げた才蔵名を書き留めようと、名を聞く。しかし、才蔵は興味が無いのか、沢蟹が首を切ったでもしとけ、と言い二人に合戦に戻るよう言ったのだ。

 堀の陣から虎口攻めを眺めている秀吉。たかが虎口一つの為、そう思う秀吉に記憶が蘇る。
 たかが試し合戦の為に一人で頑張る権兵衛。秀吉は思う、そのたかがを頑張ったから今の自分があるのだと。
 秀吉は物見台を降りるのであった。

 息の上がり始めた権兵衛。虎口攻めは部下達に任せようとした。しかし、声が聞こえた。今は亡き者達の声であった。
 気合の入り直した権兵衛は、虎口へと走って行く。

 対岸から援護していた堀監物達にも付け入り成功が見えた。
 監物は伝令を出す。久太郎に早川に鈴の音鳴り響く、と。


 と言う事で付け入り成功ですね。無用ノ介が有用ノ介って呼ばれるのがいいですね。
 そのあとの鷲見と森村のズッコケぶりも。
 本当に仙石隊の力を結集した戦い。権兵衛も亡くなった者達の声を受け、突入しましたね。このままあっさり陥落か、それとも最後に笠原が立ちはだかるのか、楽しみですね。
 あと、秀吉は心境変化したのかな?物見台を降りた後どう行動するのかな?気になりますね。

2019年11月4日月曜日

合戦の炎

 センゴク権兵衛、153話154話の感想。

 秀吉は堀秀政陣から早川口の攻防を見ていた。そこに堀隊から報告があった。
 それは撤退の報告であり、殿軍の仙石隊が虎口攻めをしている報であった。
 秀吉は権兵衛が死ぬ気であると思った。そして、忠臣の死となり士気も上がる、そう考えた。

 が、当然権兵衛は死ぬ気ではなかった。かつて秀吉が言った、死を越えることが生きると言うこと、その言葉で皆を奮い立たせていた。権兵衛は金ヶ崎を思い出していたのだ。

 総攻撃を求める北条兵。しかし、正厳は敵の思惑が付け入りと見抜いていた。外枡に造兵し、横矢にて射ち崩そうとした。

 指揮を本間に任せ、権兵衛と才蔵は前線に立ち、槍を振るう。
 そんな中、妙算は敵将を狙う。盾を背負った、渡邊中野青江の三人に敵将の抑えを委ねる。
 混戦の中、権兵衛と才蔵は息を合わせて戦い押していく。
 それを秀吉は驚きの顔で見るのだった。すぐに戦況を分析し、思い直す。
 権兵衛が死ぬつもりでなく、付け入りするつもりだと。

 外枡の兵が戻り始めた。しかし、権兵衛達も後詰が増える。突撃の頃合いである。そして、それは外で見ていた秀吉も同様であった。そして秀吉は懐かしい合戦と述懐するのだった。
 秀吉の思う時と同じくして、仙石隊は突撃を掛ける。先制は仙石隊の五人、槍を飛ばして敵の鉄砲斉射を止める。
 妙算が威嚇発砲をする隙に盾を背負った三人が敵将に迫る。足止めしている間に才蔵が敵将に相対する。
 鷲見親子の元に飛んで来たのは敵将の首。二人は将が討ち取られた事を大声で叫ぶ。
 指揮する者が討たれ狼狽える処に権兵衛達は更に突撃する。


 仙石隊の面々の活躍もあり、攻勢が続きます。北条方は後手後手に成りましたね。このまま虎口陥落でしょうか?もう一波乱ありそうですけど。権兵衛と正厳の一騎打ちとかありそうですし。
 秀吉は往年の熱が戻って来ている感じですね。この辺が権兵衛の復帰フラグなんでしょうか。別のフラグも立っていたら不安ですけどね。
 いよいよ大詰めって感じです、次回も楽しみです。

2019年10月13日日曜日

東美濃の将達

 センゴク権兵衛、151話と152話の感想。

 本間に可児が加勢するも、出てきた敵勢は主力部隊。才蔵は全兵討ち取りを撤回する。
 敵はこちらの十倍の精兵。鶴翼にて突撃する。
 本間は才蔵に片翼を任せる。正面は槍衾、敵を二手に分け精兵で迎え撃つ。
 才蔵の武勇は凄まじく、槍の一薙ぎで多くの敵兵を吹き飛ばす。これを見て、敵は仕寄りの裏から回り込もうとする。しかし、横から鉄砲が雨霰と降り注ぐ。
 川向こうに居たのは堀監物の鉄砲衆。仁江が堀家に報せたのだ。

 一方大手前の権兵衛。鞍馬山に付いて来た五人に真っ先に逃げると言う。
 権兵衛は敵が付け入り策を警戒してるのを感じ取った。だから、わざと、無様な逃げっぷりを見せなければならなかった。
 鈴の羽織をして、我先へと逃げる権兵衛達。敵を釣る為に、逃げるのだった。

 逃げ出した権兵衛を見て、北条は沸き立ち臆病者と誹る。しかし、正厳はこれを辞めされる。そんな中、全門を開門して殲滅すべきと部下が進言する。
 正厳は迷うが、殲滅せずに将を討ち取り、残りは人質にするのが最善策と言う。それこそが折り目正しき北条の戦であり、政を考えれば交渉の余地が残るのだ。
 しかし、兵達は違った。幾度も村を蹂躙された民衆の怒りは、敵兵の殲滅を願っていたのだった。

 虎口前では本間、可児隊と北条の精兵が戦っていた。才蔵も休み無しに戦っていて、流石に疲労していた。そこを鉄砲で狙われ、足を負傷する。それでもなお奮戦するが、ついに地面に倒れる。
 金棒で兜ごと粉砕される。その刹那、敵兵は鉄砲で撃ち抜かれた。
 鈴の音が聞こえる。立ち上がろうとする背中に衝撃が加わる。次の瞬間、目の前の敵が一掃される。懐かしき顔、仙石権兵衛だった。


 才蔵のピンチを助ける権兵衛、痺れますね。どれくらいぶりの再開でしたっけ?小谷城攻めの後、会ってたっけ?
 兎にも角にも、才蔵の大立ち回りです。権兵衛のピンチを救って、今度はピンチを救われるって事ですか。二人の共闘で勝利への道が開かれるのかな?
 仁江が情報を伝えに行ったのは堀へでしたか。監物の援軍もグットタイミングでしたね。
 そして、権兵衛。戸次川では釣られたけど、今度は釣る側です。正厳は追撃は控えようとしていたけど、兵達はそうではない。権兵衛の策が当たりそうですね。
 反抗の機会を窺う権兵衛。勝利も見えてきたのかな?次回も楽しみです。

2019年9月29日日曜日

到着した援軍

  センゴク権兵衛、149話と150話の感想。

 搦手門から旗本衆が出撃し、仙石隊に襲い掛かる。
 が、権兵衛達も予測していた。第二陣の牢人衆の窪と臼田がこれにあたる。
 戦場には新たな敵の襲来を告げる声が響き渡った。
 権兵衛は更に牢人衆の渡邊や小川を搦手へ差し向ける。混戦状態を狙い、突撃をする牢人衆。しかし、北条は歩兵を左右に分け、背後に潜んでいた鉄砲隊の射線を開けた。牢人衆は勢いを止める事が出来ず、鉄砲の一斉射撃の餌食となってしまった。
 その音は権兵衛達の耳にも聞こえていた。
 牢人衆は立てる者だけで追撃をしようとする。しかし、北条は素早く撤兵し、門を閉じてしまった。後は門や土塁の上から弓や鉄砲が降り注ぐのみ。牢人衆の挑発にも乗らなかった。
 付け入り策は不首尾。もはや撤退を考えなければならなかった。
 しかし、敵の笠原にはさらに策があった。彼の命令で第三の門が開かれる。

 伊賀忍の仁江が木に登り、早川口を見ていた。彼は、土塁上の盾の影にいる者が乱波と勘づく。そして何か小細工があると。
 笠原の合図で、土塁上の者たちが動く。彼らはなんと、盾を持ち上げ、下の堀へと落としたのだった。そうして出来上がったのは橋。その堀奥には門。そう、それまで水堀だった所が橋となり、道を作ったのだ。
 仁江は兵が渡れたのは、水堀底に石柱があり、それで支えていると推察。仁江はすぐに木を降り然る者に報せる為に駆け出す。
 浮き橋を渡り、桝形の外から虎口に蓋をせんと動く北条兵。これに当たるは桝形の外にいた本間隊である。彼は、自分たちが防ぐから全兵退くべし、そう諸隊に伝えるよう命じる。当然、これに批判的な者もいた。しかし本間は、権兵衛が相貌を信じると言った、かつて同胞を見捨てた卑怯者の面を、そう答えた。
 全軍に退くべしの言葉が伝わる。仙石隊では、本間が頼りにならないと思っていた。そして、戸次川の事が思い出された。早く退くべきだと。
 混乱するなか権兵衛は心を落ち着かせる。そして、気付く。新たな付け入り先が出来たのだと。
 本間は決死の覚悟で敵と対峙する。皆、失敗してここにいる。誰か一人でも生還し、名を上げたら、他の者たちも挽回される。全兵討死の覚悟を持って敵に突撃しようとした。
 その時、肩を叩く者が。可児才蔵である。本間はその顔をみて猛者の相貌と言う。
 才蔵は礼を言い。さらに言う。全兵討死じゃなくて、全兵討ち取りだ、と。

 
 と、言うわけで、いよいよ才蔵が登場ですね。寝過ごした所為ですけど。ここまで、第二、第三の門と笠原の思惑通りでしたが、いよいよ挽回の時、って感じです。
 やはり旗本衆は統率が取れていて手ごわいですね。そしてまさかの橋の出現。青天の霹靂ですよ。まさかこうするとは。
 あと、仁江がまさかの再登場。情報を伝えに行った相手はやっぱり権兵衛なのかな?もしくは今回の才蔵かも。まぁ来週くらいに明かされるのかな?
 かつての敗北と似た状況に成り始めましたが、反撃の狼煙が上がったみたいで楽しみですね。
 そういえば本間さんって佐渡の本間だったんだ。驚きました。
 とは言え、花の慶次で出てたな、って知識しかないけど……
 

2019年9月8日日曜日

仙石隊の連携

 今週のセンゴク権兵衛の感想。

 先駆けるのはサジ。矢や鉄砲玉が飛び交う中進む。敵は盾ごと壊すように撃ってくる。しかし、ほとんどが百姓兵。無駄撃ちが多かった。
 そんな中、松原が搦手門を発見する。それを聞いたサジは汀に権兵衛への伝令を頼む。別門の発見と、土塁の上は百姓兵。正規兵は別門に潜んでいる、と。

 権兵衛は大筒の囮となっていた。ただ、腰が抜けているので坂本に支えられているのだった。
 射角に入った事を確認した妙算は相原に合図の旗を振らせる。
 それを見た奥田兄弟が火矢を大筒に向かって放す。
 間一髪だった。敵の砲兵達は火蓋を切る所だった。火矢を見て狼狽える砲兵。そこにすかさず妙算は射撃した。弾は見事に大砲手を撃ち抜くのだった。
 権兵衛は野崎に太鼓を打ち鳴らさせる。総攻撃の合図だ。全軍が虎口に殺到する。

 北条方は混乱に陥った。組頭の須田は訓練通りと落ち着かせようとするが、やはり民兵。正規兵のように統率することは叶わなかった。
 だが、この時を正厳は待っていた。弱き民兵の守る虎口に敵が殺到する時を。
 搦手門を開け、正厳の旗本衆が権兵衛の背後を付かんとしていた。


 緊迫した戦いが続きますね。
 今回は仙石隊の連携が非常に多く出てきますね。突入前に名前を呼ばれなかったからか、次々に名前(あだ名)で呼ばれます。なんだか良いですね。
 戦況は、権兵衛の考えた通りに進んでいますが、しかし無事に正厳の兵を撃退出来るのか?他の牢人衆は?可児さんの出番は?たぶん、一筋縄ではいかないと思います。
 次回も楽しみです。

2019年8月25日日曜日

虎口に入らずんば

 センゴク権兵衛、146話と147話の感想。

 舟に乗っていた可児才蔵が目を覚ました。

 一方、権兵衛は牢人衆も集めて軍議をしていた。
 試し合戦を繰り返して分かった事は、赤土の壁を登ろうとすれば兵の大半を失ってしまう事であった。当然、真正面の虎口からは攻めるのも難しい。
 山中城で試し合戦を繰り返していた権兵衛は北条の城の守り方に気づいていた。
 馬出しのように複数の出入り口があり、片方が攻められると片方から奇襲をかける、と。なので、虎口以外の出入り口を見つけてそこから攻める、権兵衛はそう考えた。
 しかし、渋る者もいた。もし他の出入り口がなかったら、と。
 権兵衛は言う、城は虫や獣の巣と同じと言う。北条の城である以上、仕組みは同じだと。別の牢人も同調する。北条の城をどこからか現れる奇襲部隊にやられる話をよく聞く、と。
 さて、具体的な方法は山中城で渡辺勘兵衛が取った方法と同じである。
 まず、虎口を攻め奇襲部隊を誘き出す。そして、奇襲部隊が撤退する時に一緒に突入する、付け入りの策である。
 囮は権兵衛自ら行う。おあつらえ向きに鈴の陣羽織を羽織っている。
 そして後方での迎撃役には一番渋っている本間を当てた。

 仔細は決まった。後は出陣するのみであった。
 そんな権兵衛の元に岡田が現れる。彼は旗印を返すと言う。敵のを奪い敵に成りすまし、閂を開けると言うのだ。権兵衛は躊躇する。岡田は言う、元十万石の大名がたかが一兵卒に死んで来いと言えないのか、と。権兵衛は言う、おんしは無用では無い、と。岡田はそれを今こそ証明すると断言した。
 もはや権兵衛に言える言葉は一つだった、励め、と。

 妙算の事を知らぬ者が絡むが、サジに窘められる一幕もあった。

 権兵衛は森に話す。万が一にはおんしが大将だと。藤兵衛にも声掛けしようとするが、無用と断られる。他の者にも声掛けしたかったが時間がないので、省略する他なかった。
 多少ズッコケた仙石隊であるが、士気は十分、潮は引き、夜も白ばむ。
 権兵衛は手を合わせ、太鼓を持つように言った。ついに早川口の戦いが始まる。

 付け入り作戦。まずは大手を攻める。これには北条も驚く。しかし、大筒の用意があり準備をさせる。

 そんな中可児才蔵は舟で早川口に戻っていた。どうやら眠っていて、堀隊と共に撤退してしまったようだ。

 大手前には水堀、その先の橋は木橋であった。定石ならば橋を落とす。しかし、守将の笠原は落とさず敵を引き込む事にする。さらに外枡にいた兵も引き上げさせた。
 誘われた、と言う事は奇襲部隊が潜んでいると言う事。権兵衛はそう判断し、さらに兵を進めた。
 櫓にある大筒に最初に気づいたのは妙算であった。権兵衛は狙撃するように言うが、遠くて無理であった。妙算は撃つ気配がしたら知らせると言い、権兵衛は手盾を持つことにした。
 権兵衛は皆に大筒の存在を知らせる。そして緊張する皆を落ち着かせる為、標的は大将である自分になると言う。その上、そうそう当たらんと言い、笑った。
 岡田に肝が据わっていると言われ、おんしが命懸けをするからワシまで懸けないといけなくなったと言ったところで、権兵衛の嗅覚が大筒の発射を感じ取った。同じく、妙算も感じ取ったのか、大声で来るぞ、と言った。
 皆が地に伏すと同時に、大筒の弾が仙石隊を襲った。死者は出ず、皆無事であった。体勢を立て直し、次の砲撃までにさらに進む。権兵衛は奇襲部隊が現れなかったらこのまま突入するつもりであった。しかし、すでに盾がもたなかった。
 そんな中奥田兄弟が妙算に声を掛ける。二人で櫓に射掛けるから隙をみて狙撃をして欲しい、と。それは妙算にとっても喜ばしい提案であった。妙算は二人が他家に行かなくて良かったと感謝を述べた。
 先頭に立つのはサジ。それに続いて、仙石隊はさらに門へと突き進む。


 いよいよ、虎口攻めスタートですね。試し合戦の成果が出てますね。同じ家なら城は作りが同じ、ってのは守り方に法則があるからですね。別の城に行っても同じ守り方ができると言う。ドクトリンって言うんでしたっけ?権兵衛のたとえは分かるようで分からないですね。
 奇襲がある事を織り込んでの付け入り作戦。ですが、奇襲を織り込む済みと言うと戸次川を思い出してしまうけど…まぁ、あれも家久が神憑らなければ勝ちそうだったので大丈夫かな?
 一心不乱に門を攻める権兵衛達。ギミックが大筒だけでは無いと思うので北条方の笠原がどう奮闘するのかも楽しみですね。
 そういえば才蔵は寝過ごしたんですね。今は引き返しているけど。彼の活躍も楽しみです。あと、高虎がいればと思ったけど、小田原では別の所にいたのかな?また調べてみようかな。