2018年2月7日水曜日

その真意は

 今週と先週のセンゴク権兵衛の感想。


 故郷、美濃国黒岩へと帰って来た権兵衛と藤。厳しい仕打ちが待っているのでは、と緊張する。しかし、地元は大歓迎で出迎えたのだ。
 次々に村の有力者を紹介され、歓待を受ける二人。藤は子どもたちが現れたのを見計らい、権兵衛を残して宴の席を離れる。
 藤は葛から話を聞く。どうも葛達が来た時からこんな感じだと言う。そして、彼らは仙石家のコネを利用しようとしているのではと、葛は考えるのだった。

 宴が終わり、寝入ってしまった権兵衛。藤は彼の頭を叩き、子どもたちにもそうするよう言うのだった。

 目覚めた権兵衛は藤に言う。自分と同じく故郷も変わって無く、時だけが過ぎていた、と。そして、このままでは、また増長し同じ事をするのではと言うのだった。


 一方、秀吉の元には一通の書状が届いていた。そこには、妹達の結婚を世話してくれれば自分の身を好きなようにして良い、と綴られていた。
 
 それを読んだ秀吉は直ぐ様、奉行達に婚儀を整える様に命じる。

 全てが終わり。秀吉の前に書状の主が現れる。
 その人物は、浅井長政と市との子で、柴田勝家を義父にもった茶々であった。


 九州の島津から、防衛の為だった、と言う弁明の書状が届いていた。だが当然、秀吉は突っ撥ねた。子飼いの仙石を打ち負かされ、長宗我部の嫡子や十河を失っていたからだ。
 いよいよ、本格的な対島津戦が始まる。はずであった。
 秀吉は理由を付け、普請中の聚楽や、江南を見回る。その傍らにいるのは茶々であった。
 茶々は儚げで嫋やかな美しい女性と成っていた。高い所を怖がり、弱さを見せ、秀吉に泣きつく。嘗ての茶々とは正反対に変わっていたのだ。

 奉行達は一抹の不安を抱いていた。九州情勢は大詰めであるのに、秀吉は茶々にご執心。彼女の存在は傾国に繋がるのでは、と。


 美濃国黒岩で権兵衛は毎日狩りに明け暮れていた。余りに獣を捕るものだから、藤は次は別のことをしたら、と言う。

 この事を藤はお寺の住職に話した。するの住職は権兵衛から目を離さないよう言うのだった。

 ある日、二人で川辺に出た。藤が目を離した隙に、権兵衛は川の中へと進んでいた。
 彼の目には敵兵が映っていた。そう権兵衛にはここが戸次川に見えたのである。
 藤によって助け出されたが、権兵衛の心の傷は深いのだった。



 権兵衛もだいぶダメージが大きいようですね。この先、どう立ち直るのかな。
 そう言えば、高野山に追放されたと思っていたけど違うみたいですね。佐久間と勘違いしたのかな。高野山に追放ってよくあるパターンだし。


 そして、再登場した茶々。だいぶ性格が変わっているけど…たぶん演技だよね。
 となると、やはり復讐を考えているのかな。
 こうなると本当に関ヶ原もやって欲しい。…なんか事あるごとにこの願い言ってる気がする。

 兎も角、今後も楽しみです。

2018年1月28日日曜日

勝者も敗者も

 今週のセンゴク権兵衛の感想。


 権兵衛への処分は決まった。
 では、共に戸次川を戦った者らはどうなったか。


 大友義統は府内へと帰ると、豊後を捨て豊前へと逃げた。
 
 間諜をしていた斎藤は、兵から四郎の髻と最期を聞く。そして彼も府内から逃げる。その後の仙石家と長宗我部家の仲を案じながら。

 
 元親は伊予の日振島まで逃げていた。
 その元親の元に、信親の妻が現れる。家臣達を追悼していた元親は、彼女に自分の所為だと言い、恨むなら自分を恨めと言う。
 彼女は仙石の所為だ、なぜ奴の所為にしないと言う。
 元親は答える。共に戦場に立った者を悪く言えない。それに他を慮るのが大名であると。そして信親こそ、そう考えるだろう。信親の為にこそ、他を恨まないと諭すのであった。


 一方、大勝した筈の島津は勢いを無くしていた。
 神降りした後の家久は気が抜けてしまうのだった。
 だからこそ、家臣は何故神降りしたのか疑問であった。神降りしなくても、態勢を立て直せば勝てたのにと。

 家久は思う。戦なき世が近づいていると。それは仙石も同じであって、最後の戦を戦おうとした熱気に釣られたのではと。

 局地戦では島津の勝利である。しかし大友家の抵抗は強く、寧ろ戦線の伸びた島津の方が不利になりつつあった。
 これにて戸次川の戦いの幕は降りたのである。



 勝利したのに、先の展望は明るくない島津軍。そして家久も太平の世への寂しさがあったんですね。どこか似た者同士なのかも。
 
 そう言えば、遊撃部隊だったけど全く出番の無かった義統のその後が出てますね。
 いろいろ残念だけど、粘り強さはある気がします。

 さてこの後の対島津戦はどうなるのか。権兵衛の出番は?
 今後も楽しみです。

2018年1月21日日曜日

振り出しに戻る

 先週と今週のセンゴク権兵衛感想。


 黙々と飯を食べる権兵衛。その傍らの藤は平静を保とうとするが、動揺を抑える事が出来なかった。
 そんな中、侍女が現れる。藤に鏡の売却を尋ねる為だ。藤は売却すると言い、そして権兵衛に武具をどうするか聞く。権兵衛は少し待ってくれと言うと、藤は激昂してしまった。


 孫曰く、藤にとっての鏡は権兵衛にとっての武具と同じだと。

 それを聞き、権兵衛は手入れが終わったら売却する、と藤に言うのだった。


 一方、大坂城では秀吉が此度の不始末に激昂していた。
 その怒り狂う様に奉行らは皆、権兵衛に厳罰が下ると考えていた。
 だが小一郎だけは違った。その怒りに嘗ての情があると見て厳罰にならないと考えた。

 権兵衛への処分は改易に決まった。

 奉行達は意外に軽い処分と訝しんだ。そんな中、三成はあの怒りは演技では無いかと察する。
 元々、島津との火種を作ること期待して権兵衛が派遣されたのだ。また、徳川との情勢変化で本隊の九州派遣も遅れた。だからこその、処分決定では、と。


 三成の推察は当たっていた。秀吉はどう転んでも良いようにお金の工面をしていた。そう小一郎に言う。しかし、小一郎は渋い顔をする。権兵衛に対する情が無く、子飼いは銭には換えられぬ、と言う。そして、自分しか諫言出来る者がいないと。
 秀吉はそれを聞き、利休に権兵衛の事を逐一報告するよう命ずる。


 仙石家を畳む日が来た。
 他家へ婿養子になる孫を始め、家臣たちもそれぞれ新たな道を歩む。
 戦傷を負った久次へ権兵衛は書状を送る。彼はその後、後藤又兵衛と共に戦ったり水野家の客分になったりした。そんな中でも仙石家との誼は続いたと言う。
 覺右衛門はその武勇から前田家に仕えるようになる。


 藤は髪を切り、権兵衛は頭を剃る。

 何も考えずにここまで来て、戦い、破れ、失った。

 二人は何もないところから再び歩き始めるのだった。


 
 と、言うわけで権兵衛は再スタートですね。
 そう言えば、センゴクの各部は十五巻刻みになっているけど、そろそろ終わりも近そうなのかな。刊行予定から考えると4巻分が小田原で終了するのかな。
 その先があるのか無いのか、楽しみにその時を迎えたいですね。

 あと、豊臣家の崩壊の萌芽が見られたり。天下人としての意識の変化、周りの考えなど秀吉の、豊臣の天下が長くないと印象付けてますね。この当たりも権兵衛の物語の先を期待してしまいますね。

2017年12月25日月曜日

無言

 先週はヤンマガが休刊で今週はセンゴク権兵衛が休載でした。

 そんな訳で先々週が今年最後のセンゴクですね。では、その感想を。


 九州での敗報は、権兵衛の所領讃岐まで届いた。
 正室の藤は孫と今後の事を協議。権兵衛の子らを実家のある美濃へと逃がすことにした。
 しかし、長女葛は四郎の事を父から聞くまでは動かないと言った。
 だが、内心不安を抱える母の姿を見て、姉弟達と美濃に行くことを決意する。

 藤は更に、川坊や大平に処分の事やその後の家臣達の再就職の斡旋を話す。

 そんな中、主権兵衛が帰城する。
 出迎えに赴く藤を始めとする家来衆。孫は藤に、叱責でも罵倒でもいい何か言葉を掛けて欲しい。無言だけはいけないと言う。


 帰って来た権兵衛は憔悴しきっていた。
 誰も、何も言えないまま。城の奥へと進み、藤は黙って付き従う。


 無言のまま飯をかっ食らう権兵衛。藤はその側に座るだけであった。



 もの寂しさのある回でした。
 権兵衛は未だ立ち直っておらず。誰も声を掛けられない。
 果たしてこの後、どう挽回するのか。仙石家の今後は。

 そんな感じで年明けを待たねばなりませんね。

2017年12月10日日曜日

落日

 今週と先週のセンゴク権兵衛の感想。



 元親の考えと権兵衛の勘は一致していた。
 敵大将の家久の元に行くのが逃げ延びる道だと。
 
 一方で家久は、自分に殺到する二人を返り討ちにしようと采を振るう。
 しかし、予想外。いや、元親の目論見通りの動きが現れる。それは島津の兵が家久を守ろうと殺到したのだ。
 押し合い圧し合い、敵味方の区別が無くなってしまった。
 そんな中、権兵衛は鎧も脱ぎ捨て逃げ去ってしまう。
 追撃する事も出来たが、家久の熱は冷めてしまっていた。すでに神は家久の元を去ったのだ。


 何とか逃げ延びた権兵衛。しかし失ったものは多すぎた。そして気付く。自分は稲葉山の頃から何も変わってない、と。


 九州の騒乱から離れた畿内。秀吉は太政大臣の位を承った。
 意気揚々と京から大坂へと戻る秀吉であった。

 大坂城に戻ると直ぐ奉行達が集まってくる。堺を任せられた三成始め、多くの奉行がそれぞれ報告する。そんな中、おねが不在の報告があった。
 
 早速、秀吉は側室を集め宴を催す。おねが不在だからか、無礼講の騒がしいものになった。その宴の最中に浅野が新たな報告をする。曰く、秀吉の弟が現れた、と。秀吉は少し間を開け、浅野に命じる。母と謁見させ、知らないまたは動揺したら首を刎ねよ、と。
 秀吉はその者が甘い汁を啜ろうと現れた、そう思っていたのだ。

 浅野は頭を抱えて奉行の詰め所に戻った。彼はこれが吉報と思い知らせたのだ。そしてもう一つ悪い知らせもあったのだ。
 奉行達はどうするか、悩んだ。しかし、長束は遅れれば遅れるほど秀吉は怒ると言い、今すぐ伝えるべきだと言う。

 浅野は直ぐに秀吉の元に行き、伝えた。それは九州で仙石らが敗北した知らせだった。
 秀吉は般若の顔になり、仙石の名を呟いた。


 一方権兵衛らは船の上だった。しかし皆意気消沈していた。



 なんか、立ち直りそうに無いほど権兵衛が凹んでいるんだけど。小田原までどう立ち直るのかとかやるのかな?
 この後の事も考えると、権兵衛はどうするのかな。今のままだと自害でもしそうだけど。

 一方秀吉もだいぶ怖くなっているね。秀吉自身には自覚なさそうだし。
 と同時に天下人の業も感じるね。

 戸次川も終わり、権兵衛の物語も大きな山場を越えました。次の山場までどうなるか…楽しみです。

2017年11月26日日曜日

生き残る本能

 今週と先週のセンゴク権兵衛の感想。


 家久は軍を渦のように動かし仙石隊を追い詰めていく。
 その中心、先端を家久自ら士気し権兵衛らを絡め取る。
 権兵衛は絶体絶命の危機に陥っていた。

 一方、元親はその渦から外れていた。配下の者は権兵衛を卑怯者と言い、このまま退却するよう求めた。そんな彼らを元親は一喝し、卑怯でなければ生き残れると言う。そして、生き残る為に退却を決定した。

 後ろには家久、前に屈強な島津兵。権兵衛は何とか突破を試みるも、彼らに組み伏されてしまった。

 家臣達は何とか主君の権兵衛を助けようとする。だが相手は島津兵、そう簡単にはいかなかった。だが、しぶとい権兵衛は自力で振り解く。
 しかし、既に理性を失ったか、久次を味方と解らず斬ろうとしてしまう。何とか、砂治や覺右衛門が止めるが。今度は家久に向かって走り出してしまう。
 乱心したか。いや、今の権兵衛は生存の本能だけで動いている。それを知っている家臣達は、戸惑いつつもこれに続く。

 家久は、向かって来た権兵衛を討とうとした。しかし何と、背後から元親が攻撃してきたのだった。権兵衛を助ける為か、いや違う。家久は気付く、この渦の中心こそが脱出口であると。



 元親が加勢かと思ったら、そうじゃないんですね。二人共、そこが脱出口と考えた訳ですね。権兵衛は野生の勘ですけど。
 必殺の家久に対し、生き残る勘に長ける権兵衛。そう言えば、引田の戦いでも元親の必殺の策から逃げおおせてましたね。そうすると何か因果がありますね。
 いよいよ大詰めですね。次回も楽しみです。

2017年11月12日日曜日

それぞれの決断

 今週は休載だったので、先週のセンゴク権兵衛の感想になります。


 退却を決めた権兵衛。そこで次の字は組織的な退却を進言する。しかし、権兵衛は最早そんな事が出来る時では無いと考えた。そして、各自思いのままに逃げるよう下知するのだった。
 そんな権兵衛を見て次の字は愚将だ、と言った。しかしそれでも権兵衛を慕うなら共に逃げよと言い、自分も従った。


 一方、信親は防戦一方であった。はぐれた四郎を探すが、兵より無残な姿となったと聞かされた。
 此処が最期と思ったか、父の信親に逃げるよう兵に伝言を頼む。兵は戸惑うが、自分もじきに逃げると言って兵を行かせた。

 信親は自分は大将の器では無いと言う。それは逃げるべき時を間違えたからだ。
 しかし兵は言う。最期の時にも従う者達がこんなにいると。

 彼らは土佐者の意地を胸に、島津に最期の突撃を敢行した。
 兵の三割がなくなれば壊滅する。そんな中、信親隊は千のうち七百余りが討ち取られた。
 そして信親もまた、討ち取られたのであった。


 権兵衛と信親、対照的な場面ですね。大将は必ず生き残るもの、ってのが思い出されます。
 四郎は……討ち死になのかな。まさか生きてるって事は無いよね。寂しいですね。

 これで戸次川の戦いも終局。権兵衛解任後の九州は簡単に済ませるのかな。
 センゴクの物語も最後が近づいている気がします。